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Day by day 心にきざむ風景 人生いろんなことがあるけれど、今を大切に自分なりに生き抜こう

許せない・・・

今朝のフジTVの「特ダネ」で
アメリカで末期がん患者を偽り
ブログで多くの人たちに励まされ
多額に寄せられた寄付金で
豪遊していた女性が
実は末期がんでもなく
がん患者でもなかったというニュースが
報道されていた。
しかもその女性は元看護師さんだとか・・・・・・・
(-_-)/~~~ピシー!ピシー!何だかすごいショック!
こんな人がいるなんて!
医療大国アメリカだからありえることなのか?
日本でもありえることなのか?
日本ではありえない気がするな・・・
ちゃんと診断書まで提出していたのに
患者リストには載っていなかったそうだ・・・・・・
医療のシステムを知っているものだから出来た事なのかしら?

何だか、片胸も全摘で無いし
10年かけてせっかく長く伸びた髪も抗がん剤で脱毛し
抗がん剤が9回で抜けて分子標的だけになった今も
いろんな症状でボロボロの私からすると
すごく許せない行為!
心配して寄付してくれた他人から集めたお金で
スカイダイビングしたり豪遊したり・・・・・・・・(T_T)
何か、信じられない!
私たちは高額医療費を少しでも取り返すために
ささやかな工夫を駆使しているのにプンプン(・へ・)

再発前に患者会のお手伝いをしていた時だって
まぁ・・・私は大したことはしていませんが・・・手弁当だった。
他の会員さんが手伝いに来た時だけ
治療費が大変だし
交通費は人によって違うからと少ない予算から
お弁当代をひねり出したり
代表さんも出来るだけいろんな活動が出来たり
患者さんの会費も安くできるよう
いろんな助成金を申請されていた。
長老会員さんたちも自分たちも患者であるのに
寄付や協力をして下さっていた。
私たちボランティアも自前のPCとか使って
徹夜で冊子を編集したり、
講演テープのテープ起こしとかも
ほんと、無償で頑張っていたのに(・へ・)

少しでも生きている証を残したいと言って
肺転移して胸水がたまっているのに
募金活動に出てくれていた若い仲間も
肝臓に転移していてもいろいろ投稿してくれていた仲間も
若かったのであちこちに転移が広がり
亡くなってしまったのに(T_T)
こんなインチキな人が横行すると
彼女たちの死が汚れるよ!
自分たちの身を削って痛めて闘病している私たちは
本当に許せない気持ちでいっぱいになる!

でも、確かにいろいろな行事に参加し始めると
「この人本当に患者さんかな?」と不思議に思うくらい
元気な人がいて、最初はびっくりしたり
気押されて、不調にすぐ翻弄される自分に
落ち込んだりもした。

でもその内、その頑張っている姿に影響を受け
自分たちも限られた命を大切に
いろいろなものにチャレンジしようと
啓蒙された。
そういうパワーも闘病には必要なのだ。

現に私だって10年前は最初の1年、
顔の皮膚もただれたようになり
化粧も出来なくて
脱毛、かつら状態で人前に出るのも苦痛で
子どもの懇談や受験関係の事だけは
やっと無理して参加していて
あとはこもりがちの生活だった。
それが同じ乳がんのブログや患者会の仲間と出会って
啓蒙活動とかに参加することによって
人前に出るのも苦痛で無くなっていった。

その中にはいろんなライブにも元気に行っている人もいたし
健常者でもしんどいような登山にチャレンジしている人もいた。
仕事も続け体力の要る趣味もずっと続けている人もいて
すごいな~と感心した。

今は再発でまた臆病になってしまったけれど
そのパワフルな仲間たちの元気に影響を受け
少し遅れながらでも
好きな福山さんのライブに行ったり
好きな美術館巡りをしたり
旅行にも行けるようになったし
仕事も出来るようになっていた。
10年間にはかつて伸ばしたことのないくらい
髪の毛も長く伸びていた。


私のお手本はいろんなことにチャレンジしても
死なずに頑張り続けているタフな人たち。
でもいろいろチャレンジして頑張った人の中には
やはり再発を繰り返して亡くなった人も
実は少なくない。

“全身がん”樹木希林さんは
自虐っぽく「死ぬ死ぬ詐欺みたい」って
おっしゃっていたけれど・・・
希林さんのように身体中のがんを
乗り越えて、お仕事を続けられているのは
すごい事だと、心底敬意を感じる。
真正がん患者で末期になっても
お元気に見える方は多い
それに今は副作用を抑える薬や
緩和医療がすごく進歩して
病院に行っていても昔みたいに
見るからにがん患者に見える人が本当に少ない。
でも、急変される方もいるので
油断できない。

私はもともと臆病だし
チャレンジもするし死なない仲間のように
体力も精神力も強くないので
今はまた、ペースダウンしてしまったけれど
何とか病気に負けずに元気になって
少しづつでもいろいろなことに
チャレンジしていける自分に戻れたらいいな・・・

今朝はアメリカのがんを偽ったニセ患者の話題だったけれど
私たち真正がん患者たちにとっては
むしろ、効かないがん治療や抗ガン健康食品などの
ニセ民間療法を訴えたいという話題の方をよく聞く。

私はあまり試したことがないので
よく分からないけれど
実に多くの民間療法や宗教みたいなものが
あるようで、それにお金をつぎ込む人もいるようです。
いま、自分が先の見えない再発治療の中にあると
そういう不安な気持ちにつけ込むような輩の方が
やっぱり許せないなー!

私は本当にスタンダードな
乳がん学会のガイドラインに沿った治療しか
受けていない。

でも、「スタンダード」というのも
その時代によって変遷していくものなので
どこまで信頼できるものなのか・・・
同じように権威的なブランドの慶応医大なのに
近藤誠先生などはそういう標準治療に異を唱えられているわけで
不調で落ち込むたびに・・・
権威も不確実性に満ちていると救いの無い思いに陥る。

それでも、また元気になると
何とか乗り切って行けそうな気がしてくるし・・・
私たちは本当に希望と失意の間を
揺れ動く不安な振り子のようだと
あらためて思うのです。

朝の番組の報道をきっかけに
さまざまな方向から
がん医療について
あれこれ考え直してしまった。
by budda88 | 2016-02-05 23:17 | 出来事・ニュース | Trackback | Comments(0)